不動産

不動産投資で失敗。借金まみれになる前に知っておくべき8つのこと

資金を投入するなどのリスクを取って、利益というリターンを得るのが投資であり、その対象を不動産にしたものが「不動産投資」です。株や商品、FXなどと比較してシンプルな投資法だといえる不動産投資は、空前の低金利時代を背景にした資金調達が比較的容易なことも相まり、サラリーマンの副業としても大きな注目を集めています。

しかし、大きな成功を収めている投資家がいる一方、不動産投資に失敗し、多額の借金を抱えてしまったという人が少なくないのも現実です。シンプルではあるものの、リスクを取らざるを得ない投資のひとつであるため、不動産投資の失敗をゼロにできないのは、ある意味で当然なのかもしれません。多額の投資総額を必要とする不動産投資では、失敗したときの借金が膨大になりがちなのも特徴だといえるでしょう。

それでは、不動産投資で大きな成功を収めた人と、多額の借金を抱えてしまった人では、なにが異なっていたのでしょうか?典型的な失敗事例からは、投資家が不動産投資に潜むリスクをしっかりと認識できていなかった事実が浮かび上がってきます。そこで本記事では、不動産投資の失敗事例をいくつか紹介するとともに、そこから学べる知っておくべき不動産投資のリスク、失敗を防ぐためのリスクヘッジの方法、考え方を解説していきます。

不動産投資とは


まずは、不動産投資のリスクを正しく理解するためにも、不動産投資とはなにか?簡単に解説しておきましょう。上述したように、利益を得ることを目的に不動産に投資するのが「不動産投資」ですが、リターンである利益を得る方法は大きく2つに分類できます。

購入した不動産を購入金額以上で売却し、売却益「キャピタルゲイン」を得る方法、購入した不動産から家賃収入などの利益「インカムゲイン」を得る方法です。現在の不動産投資は、安定的なインカムゲインを得る方法が主流になっており、一般的にもこちらの印象が強いといえるでしょう。

インカムゲインを得る不動産投資には、新築・中古マンションの一室を購入して賃貸する、新築・中古アパート・マンション一棟を購入して全室賃貸するなど、さまざまな手法があります。これらの不動産投資手法から利益を得るのに、必要最低限知っておきたいポイントが「購入資金の調達」と「購入物件の利回り」です。

数千万単位で購入資金が必要になる不動産投資では、金融機関などからの資金調達をどうするか?利率を含めて現実的な返済計画を立てておかねばなりません。この計画に密接に関わるのが「購入物件の利回り」です。利回りとは、年間の家賃収入が物件価格に占める割合のことであり、物件価格1,200万円に対して年間家賃収入が120万円であれば「利回り10%」になります。

この場合、単純計算では10年で購入物件の償却が完了し、その後の家賃収入はすべて投資家の利益になると思えるでしょう。しかし、資金調達すれば利息分が購入価格に上乗せされるのは当然であり、ほかにも考慮しなければならないポイントは多岐にわたります。不動産投資で考えるべきことは、資金調達や利回りだけではないのです。

多額の借金を抱えがちな不動産投資の失敗事例


インカムゲインを得る不動産投資は、利回りによって返済計画を上回るキャッシュフローを確保するシンプルな投資法です。しかし、さまざまなリスクを考慮せず安易に手を出してしまったために、多額の借金を抱えてしまったという失敗は少なくありません。典型的な失敗事例をいくつか紹介しておきましょう。

割高な新築マンションを手放して1,500万円の借金

新築マンションの購入金額5,000万円を銀行からフルローンで調達し、不動産投資に乗り出したAさんでしたが、新築であることを考慮した賃貸料では、入居者がなかなか決まりませんでした。仕方なく賃料を下げたものの、毎月の返済金額を下回る収入しか得られず、3年を経過しても赤字から脱出できなかったのです。嫌気のさしたAさんは、物件を売却して不動産投資からの撤退を決意します。

ところが、わずか3年しか経っていない新築マンションの評価額は、購入金額の7割にしか満たない3,500万円にしかなりませんでした。Aさんはローン残債との差額、1,500万円の借金を背負ってしまったのです。

自己資金ゼロの不動産投資でアパートが差し押さえ

需要の高い立地条件が魅力の中古アパートを見つけたBさんは、充分なキャッシュフローが確保できると見込み、自己資金ゼロにもかかわらず不動産投資に参入しました。居住者も埋まった当初は、見込み通りのキャッシュフローを確保できていましたが、数年が経過した頃から設備の老朽化が目立ちはじめ、次第に修繕費が重くのしかかるようになったのです。

そんなある日、台風によって広範に雨漏りが発生。屋根、天井裏を修繕する高額な費用が必要になってしまいます。自己資金を持たないBさんは、数千万円の借金をしてアパートを修繕しますが、二重の返済が負担になり支払いが困難に。結果的にアパートを差し押さえられる事態になってしまいました。

サブリース契約解除で明らかになった空室だらけの地方物件

不動産業者が一括借り上げで家賃保証してくれるサブリース契約を提案してきたため、Cさんは人口の少ない地方にもかかわらずアパートを新築し、不動産投資を開始することにしました。しかし、2年が経過する頃、不動産業者が賃料の値下げを通告してきたのです。当初の利回りが得られなくなるCさんはこれを拒否。すると、一方的にサブリース契約を解除されてしまったのです。

サブリース契約を解除されてからはじめて明らかになった現状は悲惨でした。Cさんのアパートにはほとんど入居者がおらず、空室だらけだったのです。八方手を尽くしたにもかかわらず入居が決まらない現状を改善できず、Cさんにはアパート新築の借金が重くのしかかることになったのです。

不動産投資の失敗につながるリスクとは?


紹介した失敗事例は、いずれも返済額を上回るインカムゲインが得られず、返済計画が大きく狂ったことが多額の借金につながっているといえるでしょう。一方、想定したインカムゲインが得られなかった要因はさまざまではあるものの、その根底にあるのは、不動産投資が根本的に抱えるリスクであることがわかります。具体的に解説していきましょう。

1. 新築物件のリスク

新築物件には、販売会社などの利益、広告宣伝費、手数料などが上乗せされた、いわゆる「新築プレミアム」価格が提示されるのがほとんどであり、本来の市場価格より20〜30%割高になります。しかし、新築だからといって、周囲の相場から20〜30%高額の賃料を設定したのでは、借り手を捜すのは困難だといわざるを得ないでしょう。

よほど賃料を高く設定できる事情でもない限り、投資金額に対する利益を表す、投資効率が悪くなるのが新築物件なのです。また、事例でも紹介したように、新築物件は購入した途端に中古物件になるため、市場価格が周囲と同程度まで下落するのは当然です。投資対象を新築にする場合は、キャッシュフローが確保できるか充分に検討する必要があります。

2. 物件の老朽化リスク

新築・中古を問わず、物件は完成した時点から経年変化による老朽化がはじまります。築年数を重ねた物件ほど資産価値は下がっていくことになり、売却価格の下落はもちろん、家賃の値下げによる収入減少も考慮しておかなければならないでしょう。

新築から10年程度であれば、建物自体の老朽化はそれほど顕著にならないものの、給湯器やエアコンをはじめとした設備などは交換時期を迎えはじめます。細かな修繕費などがかさみ始めるのもこの時期だといえます。大きな修繕が必要になる前に、こまめなメンテナンスを心がけるなどの対策が必要です。

3. 金利上昇リスク

空前の低金利時代である現代では、不動産投資のための資金を金融機関の融資によって調達するケースがほとんどでしょう。しかし、低金利が適用されるのは「変動金利タイプ」であるのがほとんどであることに注意が必要です。変動金利タイプでは定期的に金利が変動するため、たとえば、3,000万円の資金を20年の融資で調達した場合、金利が1%上昇しただけで返済総額が約400万円も高くなってしまいます。

返済金額が多くなればなるほど、インカムゲインから得られる利益=キャッシュフローは減少します。しかし、家賃収入が途絶えるなどの事態があっても、返済はしなければなりません。返済総額をできる限り抑えるのがリスクを回避する方法でもあり、特に自己資金を持たない投資家は要注意です。固定金利タイプで計画的な返済を選択するのもひとつの手法でしょう。

4. 空室リスク

不動産業者のセールストークに出てくる「利回り」は、安易に信じるべきではありません。投資となる対象の物件全室が居住者で埋まっていることを前提にしているからです。では、空室が発生してしまうとどうなるでしょう?空室期間の分だけ家賃収入がまったくなくなり、とたんに赤字物件へと転落してしまうのです。

インカムゲインの得られない空室リスクを避けるには、そもそも需要の見込める立地条件なのか、多数の入居者が見込める魅力があるかなど、物件自体を充分に吟味しなければならないでしょう。また、その魅力を保つため、継続的な修繕や管理などの努力も欠かせません。積極的に入居者を見つけてくれる、信頼のおける不動産業者を捜すのも不可欠です。

5. 家賃滞納リスク

仮に全室が埋まっていたとしても、すべての入居者がきちんと家賃を支払うとは限りません。入居者が存在しながらもインカムゲインの得られない家賃滞納リスクは、不動産投資で少なからずつきまとうリスクだといえます。特に、借り主の権利が保障されている日本では、家賃を滞納したからといって強制退去を求めるのは容易ではありません。

一般的に、1か月以上経過すると家賃の徴収が困難になるといわれているため、家賃滞納が発覚したら積極的な行動を心がけなければならないでしょう。ここでも、信頼のおける不動産業者に管理を任せる、などが有効な対策となり得ます。

6. 災害リスク

不動産投資にあたっては、火災保険などへの加入は前提となるかもしれませんが、意外に落とし穴になりやすいのが地震、台風による洪水、などの災害リスクです。地震大国といわれる日本では、どの地域であっても被害に遭う可能性はゼロではありません。最悪、建物が倒壊してしまい、借入金の返済のみが残ってしまった、という事態にも陥りかねません。事例でも紹介した、Bさんのように台風による被害も無視できないでしょう。

国土交通省が提供している「ハザードマップ」を利用すれば、投資対象となる物件の地域が、どの程度の洪水・土砂・津波災害のリスクがあるかを調べられます。地震保険への加入はもちろん、リスクの程度に合わせていくつかの災害保険への加入を検討するべきです。

7. 税金リスク

不動産投資で物件を購入した際は「登録免許税」「印紙税」「不動産取得税」「消費税」などの税金がかかります。もちろん、オーナーとしてアパート・マンション運営を開始した後も毎年の「固定資産税」「都市計画税」が必要になり、収入に応じた所得税・住民税の申告・支払いも必要です。不動産投資で「実質利回り」が重視されるのは、こうした税金を支払わなければならないため、インカムゲインが単純な手取りにならないからです。

固定資産税の滞納などは、最悪、資産を差し押さえられてしまうことになるため、そもそもの返済計画を立てる際には、税金リスクを考慮したうえでキャッシュフローを確保できるか、充分に検討する必要があるでしょう。

8. サブリース契約リスク

サブリース契約とは、不動産業者に投資家の持つ物件を一括して貸し出し、運営を委託する契約手法です。借り上げた不動産業者が物件の管理や入居者の募集を行い、賃料から手数料を差し引いた金額をオーナーに支払う仕組みです。多くのケースで、入居者が決まらなくても「家賃収入を保証する」ことになっているため、投資家のリスクを大幅に軽減してくれる仕組みにも思えるでしょう。

しかし、Cさんの事例を見てもわかるように、サブリース契約は不動産投資の本質的なリスクを軽減するものではありません。不動産業者が一方的に解約できる一方、オーナーの契約解除には違約金が必要だったり、家賃の見直しには応じなければならなかったりと、契約が投資家に不利な内容になっている場合も少なくありません。

サブリース契約を交わす場合は、信頼のできる不動産業者なのか、契約書の内容に不備はないかを確かめなければなりません。しかしそれ以前に、なによりもリスクを最小化できる優良な物件に投資するのが大前提となるでしょう。

不動産投資に失敗して借金を作らないためには


不動産投資自体はシンプルな投資法ではありますが、上述したようなリスクが存在するのも事実であり、なんの知識もなしに手を出して成功できるようなものではありません。そうした意味では不動産投資も「リスクをともなう投資」であり、リスクヘッジするための勉強が欠かせません。

それとは別に、不動産投資に失敗して借金作らないための考え方も重要だといえます。そのいくつかを紹介しておきましょう。

不動産投資の前に自己資金を準備する

現在では、安定した本業を持っていてそれなりの年収があれば、物件購入の資金を頭金なしのフルローンで調達できる場合もあります。しかし、さまざまなリスクでインカムゲインが得られない、突発的な修繕で出費が重なるなどがあった場合、自己資金がないと、あっというまに返済に困窮してしまいます。

こうした状況では、借金にさらに借金を重ねてしまうことになりかねません。まずは、副業なども視野に入れて、自己資金を準備してから不動産投資に参入するのをおすすめします。準備額の基準としては、少なくとも投資を考えている物件の10%程度を想定しておくといいでしょう。

返済が見込めないほどの額を借り入れしない

一般的な住宅ローンと異なり、不動産投資ローンは投資する物件の価値に応じて、思いもよらない金額まで調達できる可能性が高まります。だからといって、返済が見込めないほどの額を借り入れるのは問題です。返済額が大きければ大きいほど、金利変動リスクや税金リスクをはじめ、各種リスクの影響によって返済計画が狂ってしまう可能性が高まるからです。

自己資金を投入して、返済計画がなんとか元の軌道に戻れる程度までの借入額にとどめておく必要があるでしょう。

表面的な数字や営業マンの言葉をむやみに信じない

すべての不動産業者や営業マンが当てはまるとはいいませんが、物件価格や利回りなどの数字やシミュレーション、営業マンのセールストークなどは、おおむね楽観的な方向にバイアスがかかっているといっていいでしょう。彼らの仕事が「物件を販売すること」である以上、それは当たり前のことです。

こうした数字や言葉を鵜呑みにするようでは、後々のアパート・マンション運営に支障が出てしまいます。実際の物件を内見し、周囲の状況も考慮に入れたうえで、入居者にとって魅力的な物件なのかどうか、足を使って判断する必要があります。

キャピタルゲインを狙わない

短期間で利益を得ようとして、キャピタルゲインを狙った不動産物件の転売に手を出すのはおすすめできません。数年単位で物件の相場を予測するのは非常に難しいのが実情であり、不動産のプロフェッショナルである不動産業者でも失敗することがある、リスクの大きい手法だからです。

特にサラリーマン投資家であるならば、インカムゲインで利益を少しずつ回収するという、長期的な視野を持って不動産投資に取り組むのを基本にするのがいいでしょう。もちろん、自身の物件を含めた情報収集を行うなかで、絶好のチャンスが来たときには、キャピタルゲインに挑戦してみるのもいいかもしれません。

まとめ


不動産投資は、シンプルではあるものの紛れもない「投資」であり、少なくないリスクが存在するのがおわかりいただけたと思います。しかし、だからといって手を出すべきでない投資ではないのも事実です。リスクをきちんと理解し、それを回避する方法を心得るため、不動産投資の仕組みをしっかりと学んでいけば、成功への道は開けるでしょう。

なによりも重要なのは、知識を身につけることによって、信頼のおける不動産業者を見極めて選択することです。自分自身の目と足を使って、物件を見る目を養うのも重要です。書籍を読み、セミナーに足を運び、少しずつ確信を深めていくのがおすすめです。

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