インタビュー

金融機関勤めの安定を捨て、“高齢化率全国トップクラス”の島へ移住したさかえるに聞く!今の生活は幸せ?どうすれば決断できる?

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一度は憧れる、田舎暮らし。経済的なことや居住環境などの心配から、“憧れはあるけれど…”と消極的になってはいませんか? たしかに今、都会の生活に疲れを感じているとしても、職業や生活など、大きな変化にチャレンジするには不安がつきものですよね。

けれど、そんな挑戦をして、豊かな生活を手にしている人がいるのです。それがさかえるさん(@sakaeruman)。安定した金融機関に勤めていながら、30歳を機に“高齢化率全国トップクラス”の山口・周防大島へ移住した彼は、なぜそういったチャレンジに踏み切れたのでしょうか。

また、さかえるさんは移住後の生活の方が確実に心が豊かになったと語っています。彼の話には人生を幸せにする、そして挑戦できるヒントが詰まっていました。

“自分自身の生きたいように生きなければ”という強い思いが、地方移住する理由

——会社員をやめることを考え始めたきっかけ、また考え始めた時期はいつごろですか?

2015年ごろから、地方の自然豊かな土地へ移り住みたい、と漠然と思っていました。
というのも、転勤で広島へ2年ほど移り住んだ際、政令指定都市でそれなりの人口規模がありましたが、それでも東京と比べて居心地がよかったんです。

その後東京へ戻ってきたときに感じたことは、平日の満員電車や、休日に遭遇する数々の行列など、どこへ行っても混んでいる環境に、違和感があるなぁと…。海や山、川のある景色が好きですし、人の心を動かすのは人工物ではなく自然なんじゃないか、と。

そんな中でやはり、 “自分自身の生きたいように生きなければ”という強い思いが、さらに私が地方移住する理由だったと感じています。

——安定した金融機関での仕事をやめてまで、なぜそうした思いに駆られたんでしょうか?

このままの人生でいいのかなとずっと思っていたんです。ある時、日本FP協会のライフプラン診断(90歳までの収支と貯蓄のシミュレーション)や、自身で細かく将来かかるであろう金額のグラフ化をしてみたところ、暮らしていく上であまりに固定費が高いということに気づきました。とくに家賃ですね。

生涯年収を2〜3億円とすると、それをいかに振り分けるかと考えてみたとき、もし東京で家を買ったら住宅ローンがほとんどを占めて、さらに教育費、老後の資金…それだけで他の部分の余裕がほぼなくなってしまうんです。

そこで、自分は東京に住むために、つまり家賃が高いところに住むために生きてきたのだろうか? と思ったんですね。
さらに、何を目的に生きているんだろう? と。仕事はとても好きで、意義のある職業だと思っていましたし、収入は一般的に高いほうでした。

※画像はさかえるさんブログより

けれど、生涯年収と働く時間ってだいたい決まっていますよね。それを割ったら時給が分かるわけです。はっきり言うと、高級ハンバーガーショップで働くのとそんなに変わらないなって思ってしまったんですよ。私はこういうことをするために生きてきたんだっけ? と、モヤモヤしました。

退職後にやりたいことをやればいいじゃん、と言う人もいますけど、30歳を迎えたとき、いちばんエネルギーがあって、気力も体力もある30代のうちに、本当にやりたいことや実現したいことを、今こそやらないときっと一生できないなと思ったんです。退職後ではチャレンジできなくなる可能性があるのではないかと。

——なるほど…。退職、移住をする際、ご家族ともそういったお話をされたんですか?

妻と地方移住の話をするきっかけは、「もし10億円あったら、やりたいことって何だろう?」と夫婦で語り合ったことです。そこから発展して、「お金の心配がなくなった時に、本当にやりたいことは?」という話題になったんですね。それが、地方移住の大きな一歩になりました。

妻は将来、動物の保護活動をしたい、ものづくりに関わりたい、人との関わりを大切にしたい、その上で、動物と人をつなげる場所づくりができたら…と話してくれました。さらに、自然がすぐそこにある居住環境、両親になにか会った時にすぐ駆けつけられる距離にいたい、と。

自然がある居住環境は私も賛成でした。仕事も、私は地域や人の成長に関わる仕事をして、死ぬまで世の中や教育に関わる、なにか人の役に立てるものをしたいと考えていました。

そうしたら、「これ東京じゃなくてもできるんじゃないか?」と。

移住までの準備と、実際に暮らしてみたら…

——ご家族も似た考え方をされていたんですね。けれど、地方移住をするにあたって、準備は大変だったのではないでしょうか? 準備にはどのくらいの期間をかけましたか?

2014年に広島に転勤をしました。その時に妻と出会ったんです。翌年、周防大島を知りました。同時に貯蓄もスタートしています。

その後、2016年には結婚をして東京に戻りました。田舎へのあこがれを募らせていた時期ですね。ひたすら複業へ向けたスキルアップをして、家計や経済、人口動態を分析した上で、人生プランを見直しました。

翌2017年には移住を決断して、親に相談、移住フェアに参加したり、試しに暮らしてみたり…と徐々に準備をして、最終的に移住に至ったのは2018年。なので、移住の準備にかけた時間はだいたい2〜3年ほどです。

※画像はさかえるさんブログより

——しっかりと長期的な準備をされたうえで、“人口300人の限界集落”を移住先に選んだ理由はどのようなことでしょうか?

理由は二つあります。一つは、日本全体よりずっと進んだ地域だから。もう一つは、日本で起きる人口減少は、紀元後2000年の歴史の中で一度も起きたことがないことだからです。

今、私がいる周防大島は、人口規模1万人以上の自治体では“高齢化率全国No.1”なんです。働く人の割合も医療・福祉が30%。つまり、日本全体の30年後の未来を生きている、先進地になっているわけです。

また、国土審議会政策部会長期展望委員会によると、日本の総人口は2004年をピークに、その後100年間で、およそ100年前、つまり明治時代後半の水準に戻っていくと見られています。

けれど、私の移住先は、いたずらに移住者を増やして地域にもとからあった生活を壊さずとも、自然に人口の下げ止まりポイントが13〜14年後にたどりつきます。

そんな先進地の未来づくりに、居住者として関わっていけたらと思ったんです。

——正直、移住や複業を始める上で不安だったことはありませんでしたか?

大きく分けると“仕事”と“不便さ”ですね。求人はあるのか、年収はどうなるのか。買い物やインフラ、病院や教育、さらに閉鎖的な土地柄ではないのかなど、不安なことばかりでした。

けれど、一つ一つ分解して考えることで、意外とたいしたことはないのでは、ということに気づいたんです。

たとえば年収ならば、複業や夫婦共働でどうなるのか試算してみる。試しに暮らしてみて、買い物はどうすればいいのか、環境はどうなっているのかシミュレーションしてみる。すべてクリアできましたし、この選択をして後悔はありません。不安は見える化すれば怖くなくなります。

それに、これまでの終身雇用制、家を買えば大丈夫という生き方は、おそらく終わりを告げます。それこそ、個人も経営の多角化が必要だなと。会社からの給与だけではなく、資産運用、不動産収入、ネットビジネスでの収入などです。

家族の形も、夫が外で働いて、妻が家を守って…という昭和的な分業型は変わると思います。人的資本をフル活用して、夫婦で協力して働く、その働き方自体も変わる。それが現代日本の一般的なものになりつつあるのではないかと。
だからこそ、複業の必要性があると感じていました。

――時代の流れが変わっていることは感じていましたが、さかえるさんに具体的に言語化してもらうことで、複業が必要であることがより伺えます。移住をしてから、身体的・精神的にプラスになったことはありますか?

さまざまなことが挙げられますが、いちばん良かったと思うことは、発想が変わったことですね。「サービスがなければ自分ですればいい」「ないものはつくればいい」と思えるようになりました。

何もないから不便なのではなく、何もないから新しいものをつくり出せるんです。それに気付いてから、人生が豊かになりました。

——現在は集落支援員という地域に関わるお仕事を主にされているそうですね。具体的にどんなことを? 

2018年から山口県の周防大島町の集落支援員としての業務をスタートしました。

町役場からの業務委託で、週4日勤務しています。委託なので、実質は個人事業主です。契約自体は1年契約ですが、地域おこし協力隊とは違って、任期がないため長い目線で活動ができるメリットがあります。

主な活動は地域の活性化ですね。私の住む地区は、地域活性化計画が策定されていて、プランに基づいて仕事をします。そのプランの3つの柱は、(1)新しい人の流れを作る(2)移住定住の促進を行う(3)安心安全で心豊かな島暮らしを実現する、です。

詳しく内容を話すと、(1)だったら、いたずらにとりあえず多くの人を呼ぶのではなく、地域の良さや元からある価値」壊さずにできる、新しい人の流れをつくることを意識して活動しています。たとえば自然を活かした体験プログラム「エコツーリズム」の促進、関係者調整用資料作成、ウェブでの地域情報の発信などです。面白いと思うもの、ワクワクするもの、都会ではできないことを試行しています。

ほかにもお試し暮らしの住宅やお試しオフィスの整備、祭りなどの行事への参加など、地域の人と協力しながらたくさんの活動をしています。

実際は集落の祭りや行事、草刈りなどが頻繁に入るので、週6〜7勤務のこともありますが、“働くこと=生きること”になっているようなところもあり、現状が非常に心地よいです。

——地域のために自分の力を発揮して活動できるお仕事なのですね。ほかにもブログ、空き家の解体、講演などの複業(副業)をされているそうですね。たくさんの、しかもさまざまな職業を並行しながら続けることは大変ではないかと感じるのですが、継続できるコツはあるのでしょうか?

今行っている複業(副業)は、単発のものは狩猟、草刈り、家の解体、民泊ですね。

継続できているものは、講演、地域での活動、ウェブ情報誌やブログでの執筆、ウェブサイト制作、DIYのワークショップ、動画ディレクションと制作、財務や法務・経営・SNSのコンサル業などさまざまです。変わったものだと、ひじき漁では一晩で1000kg捕れたこともありますよ。

継続のコツは、とにかくさまざまなことを試してみること。こう並べてみると、色々と継続できているように思えますが、その何倍も継続できなかったものがあるんです。もはやコツなんてありません。地道にチャレンジあるのみです。思いついたらすぐに始めますね。

——集落支援員以外の複業(副業)は月にどれくらいこなされているんでしょうか?

平日は朝(7-8時半)お昼休み(12-13時)、業務時間後(19-26時ごろ)ですね。休日はほぼフル稼働で仕事をしています。たまに妻と出かける時以外は、ほぼ自分の事業に充てています。

“生きること=働くこと”が、とっても豊かな人生

——働くことにたくさんの時間を割いていても、それが“幸せ”と思える、今の生活を実現できた一番のポイントは何ですか?

日本全体の30年後を行く先進地の未来をどうデザインすればよいか頭を悩ませながら、現場で実践者としてさまざまな仕事の可能性を探しています。

さきほどもお話したとおり、30代からは気力も体力も1番人生で充実した時期。高齢化率日本一の島の今後の未来を切り開けるよう、“田舎に仕事はないはウソ”を証明したいと思っています。

――自身の今後については、どのようにお考えですか?

私は変化が激しい世の中になるにつれて、固定費がかからないビジネス、生き方が最強になると考えています。その仮説のもと、会社をやめてフリーになりましたし、人のいない田舎に移り住んで、何度失敗しても何度でも立ち上がれる環境に身をおきました。倒れずにファイティングポーズを取り続けられることが、重要だと感じています。

島の知り合いのパン屋さんが「今日45歳になりました。定年まであと45年、頑張ります」という話をしていました。その時30歳だった私は、45歳になったころにそう言える“生業”を見つけられるように、これから15年間頑張りたいなと思いましたね。“生きること=働くこと”って、とっても豊かな人生ですよ。

——今、素敵な人生を送られているんですね。最後にさかえるさんが考える、人生を幸せにする方法を教えてもらえませんか?

私の経験としては、自由な時間、そこそこの収入と貯蓄、楽しんでできる趣味、それから、誰かの役に立つこと。この4つを念頭に置いて、どうすれば実現できるかを追い求めたら、人生がすごく豊かになって、幸福度が上がったと実感しています。

ハーバード成人発達研究のロバート・ウオールディンガー所長は、「健康で幸福な人生を送るのに必要なのは富や名声ではなく、よい人間関係を築くことであり、それこそがもっとも大きな幸せの要因だ」と結論づけています。

その要因は大きく分けると3つで、自分が成長すること、家族や友人といい関係でいること、コミュニティに貢献すること。これだけなんです。この3つを実現することを考え、行動すれば人生はとても豊かになります。そう断言できます。

編集後記

大胆に見えて、長期的な計画の上で地方移住に挑んださかえるさん。
とても生き生きと、豊かに暮らしている彼の、「“自分自身の生きたいように生きなければ”という強い思いが、さらに私が地方移住する理由だったと感じています」という言葉が、話を聞きながら胸に響きました。
地方移住でなくとも、自分のために生きること、大切なことだと改めて感じます。

現在さかえるさんは、お試し暮らしテレワーク合宿コワーキングスペースの案内なども始めているそう。気になる方はぜひチェックを。

さかえるさんのリンク

・Twitter(@sakaeruman)
・ブログ「ど安定捨てて島移住」(https://sakaeruman.com/
・HTML名刺(https://html.co.jp/sakaeruman

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